競馬の魅力の1つは馬券ですが、
配当(オッズ)が、どのように決められているか
ご存知でしょうか?
公営ギャンブルと言われる競馬では、
競馬関係法令に合わせて、
払戻率が設定されています。
その払戻率をもとに、計算されているのが
配当(オッズ)です。
今回は、馬券を買う上で最も気になる
配当の計算式についてご紹介していきます。
数字や公的な書類が苦手な方には、
難しい話に思えるかもしれませんが、
馬券の回収率アップに繋がるかもしれない
ネタなので、最後までお付き合いください。
競馬の配当の計算は払戻率をかけて、馬券分で分割する
中央競馬の配当に関する計算式ですが、
JRAのホームページで公開されています。
払戻金は、付録第6で定める
算式によって算出した金額を
当該勝馬に対する各勝馬投票券の
券面金額に按分したものとする
簡単に言いますと、
「付録第6の式で計算した配当を
的中馬券の金額に応じて払戻します」
ということです。
■付録第6計算式
- W:当該勝馬に対する勝馬投票券の
総券面金額 - D:出走した馬であって勝馬以外の
ものに対する勝馬投票券の総券面金額 - P:勝馬の数
- R:JRAが投票法ごとに定めた率
- A:WIN5においてキャリーオーバーが
ある場合の金額
*「+A/P」は、WIN5でキャリーオーバーが
ある場合
字面ではわかりにくいですが、
同着などがない場合、
馬券の総額に払戻率をかけるというのが
この式となります。
例えば
- 1着の馬の単勝の合計が2000万円
- それ以外の単勝合計が8000万円
の場合、単勝の払戻率は80%なので
8000万円が払戻金の合計となります。
馬券は100円単位なので、
的中馬券は20万枚。
8000万円÷20万枚=400円。
単勝400円(4.0倍)という配当となります。
こういった計算を、馬券の種類ごとに
行ってはじき出された数字が
オッズとして反映されています。
競馬の配当の意味とは?
配当や払戻金といった言葉が出てきましたが
正確に意味を表すと
「馬券が的中した際に、払い戻されるお金」
のことを配当金と言います。
JRAの場合、馬券は100円単位なので
100円がいくらになったのか?
という趣旨でレースに後に発表されています。
ですので、万馬券というのは、
100円が1万円以上の配当になった際に
使われる言葉となります。
競馬の配当の例を紹介!
競馬の配当には
どんなパターンがあるのでしょうか?
実際のレース結果を例に挙げながら
一緒に見てみましょう。
1.通常のケース
競馬の祭典、2018年の日本ダービーです。
単勝 | 17 | 1,250 |
複勝 | 17 12 7 |
410 390 3,640 |
枠連 | 6 – 8 | 3,190 |
馬連 | 12 – 17 | 7,950 |
ワイド | 12 – 17 7 – 17 7 – 12 |
2,710 34,420 30,290 |
馬単 | 17 → 12 | 15,520 |
三連複 | 7 – 12 – 17 | 521,600 |
三連単 | 17 → 12 → 7 | 2,856,300 |
高配当ですが、1着2着3着が
1頭ずつなので、極めてシンプルな
配当となっています。
2.同着の場合
G1史上初めて、1着同着となった
2010年のオークスです。
単勝 | 17 18 |
210 380 |
複勝 | 17 18 2 |
180 270 450 |
枠連 | 8 – 8 | 1,750 |
馬連 | 17 – 18 | 1,870 |
ワイド | 17 – 18 2 – 17 2 – 18 |
900 2,020 2,020 |
馬単 | 17 → 18 18 → 17 |
1,520 2,020 |
三連複 | 2 – 17 – 18 | 10,180 |
三連単 | 17 → 18 → 2 18 → 17 → 2 |
20,460 24,290 |
1着馬が2頭だったので
単勝、馬単、3連単の的中が
2通りになっています。
3.少頭数の場合
7頭立てで行われた2018年の
フェニックス賞。
単勝 | 3 | 150 |
複勝 | 3 1 |
110 190 |
馬連 | 1 – 3 | 480 |
ワイド | 1 – 3 3 – 4 1 – 4 |
210 240 400 |
馬単 | 3 → 1 | 620 |
三連複 | 1 – 3 – 4 | 960 |
三連単 | 3 → 1 → 4 | 2,330 |
7頭以下のレースの場合は
複勝の的中は2着までとなります。
また、枠連は9頭以上が出走する
レースで発売されますので、
このレースでは発売されていません。
馬券の種類で払戻率は異なる!
出典:http://www.geocities.jp/nagatsuma01/index.htm
競馬の配当は、当たりやすさによって
変わっています。
複勝⇒単勝⇒ワイド⇒馬連⇒馬単⇒3連複⇒3連単
という順番で、当たり馬券の確率が
低くなるので、その分、配当も
大きくなることが多いです。
それとは、別に最初の見出しで
ご紹介した
(W+D/P)×R+A/P
の式の中のRに当たる払戻率は
馬券の種類によって異なっています。
詳しくは、下記の記事を
ご覧いただければ思いますが
基本的には、下記のようになります。
単勝 | 複勝 | 枠連 | 馬連 | ワイド | 馬単 | 3連複 | 3連単 | WIN5 | |
払戻率 | 80% | 80% | 77% | 77% | 77% | 75% | 75% | 72.5% | 70% |
この表を見ると、最も勝ちやすいのは
単勝または複勝だと言えるかも
しれません。
まとめ
少し難しい記事だったかもしれませんが、
今回は、競馬の配当を決めている
計算式を中心にご紹介しました。
同着や出走取消といった事態が
起こらない限りは、直前のオッズと
ほぼ同じような金額で確定します。
ただ、その計算には、上の表のような
払戻率が関わっているということを
頭の片隅に入れておいて
いただければと思います。