種牡馬は、現役時代に大活躍するか
血統背景が抜群に良い馬でないと
なれないのが、現在の競馬界。
種牡馬になれたものの、その争いは
現役時代よりも熾烈で、結果が出なければ
すぐに乗馬や功労馬へ転用されてしまいます。
現役時代には世代のトップと目されながらも
G1を取れずに引退。
種牡馬としても、あまり期待されていなかった
にも関わらず初年度産駒が出走しだすと、
予想以上の勝ち上が率を見せ、
注目を集めた1頭がいます。
その名は、
リーチザクラウン
種牡馬として、都落ちならぬ
“都上がり”とも言うべき出世を果たした
リーチザクラウンについてご紹介していきます。
リーチザクラウンの産駒!子供を5頭紹介
繁殖牝馬の質を考えると
破格の活躍を見せている
リーチザクランの産駒5頭を
まずは、見ていただきましょう。
(成績は2018年8月末時点のものです)
■リーチザクラウン血統表
スペシャルウィーク | サンデーサイレンス |
キャンペンガール | |
クラウンピース | Seattle Slew |
クラシッククラウン |
1.キョウヘイ
母:ショウナンアネーロ
母父:ダンスインザダーク
父の可能性を示した初年度産駒の1頭。
雨のダービーで2着に粘った
リーチザクラウン産駒らしく
重馬場巧者ぶりを発揮。
重馬場のシンザン記念で優勝し、
父に初の重賞タイトルをもたらしました。
2.スーパーマックス
母:レヴェトン
母父:Malibu Moon
地方の佐賀競馬の所属ながら、中央競馬の
芝のレースにも参戦。重賞でも
掲示板に載るなど、中央馬と遜色のない
走りを披露している初年度産駒。
今後、ダートの交流重賞路線を歩むのか
中央の芝に挑戦し続けるのか注目の1頭。
3.ニシノアップルパイ
母:アップルトウショウ
母父:アンバーシャダイ
リーチザクラウン産駒としてJRA初勝利を
挙げたのがニシノアップルパイ。
父譲りの先行力を武器に、現在まで
2勝を挙げています。
4.サヤカチャン
母:アップルトウショウ
母父:アンバーシャダイ
先ほどのニシノアップルパイの全妹。
2歳重賞で2着に入る活躍を見せ
オークスにも出走しています。
5.ニシノウララ
母:パラディナ
母父:Rahy
デビュー戦に快勝した後も
堅実な走りを見せ5戦2勝という成績を
残しています。
キャリアが浅いので、まだまだ成長が
期待できそうな1頭です。
リーチザクラウンの産駒の成績/戦績は?
2016年に産駒がデビューしたリーチザクラウン。
これまでにJRAでは60頭余りが
デビューを飾っています。
産駒の数が少なく、繁殖牝馬の質も
良いとは言えなかったために
ここまでの成績は、物足りない印象。
しかし、日本一のスタッドである
社台スタリオンに移動してからの産駒が
2018年に誕生しているので、
2020年デビュー組から大物が現れる
可能性を持っています。
リーチザクラウンの産駒の評判は?
リーチザクラウンが種牡馬として
注目されたきっかけが
勝ち上がり率の高さにあります。
勝ち上がり率とは、デビューした産駒が
1勝を挙げる割合のことで、
初年度産駒は中央地方合わせて
75%という高い数字を記録。
リーチザクラウン産駒は
勝ち上がりが良い
という評判になり、一躍注目を
集めることになりました。
その結果、産駒がデビューする直前には
30頭にまで落ちていた種付け数が
2016年には98頭にまでアップしました。
リーチザクラウンの種付け料は?
リーチザクラウンの種付け料は100万円。
受胎確認後の支払い条件が付いています。
JRAの重賞ホースが1頭しか
出ていない状態なので、妥当と言える
金額ではないでしょうか。
産駒は地方のダートでも活躍しているので
小さな牧場にとっては、期待したい
種牡馬の1頭と言えそうです。
リーチザクラウンの馬主は?
リーチザクラウンの現役時代は、
自身の父であるスペシャルウィークと同じ
臼田浩義さんの所有馬としてデビュー。
5歳になった時に馬主が「ニシノ」や
「セイウン」の冠名でお馴染みの
西山茂行さんに変更。
現役生活の晩年は西山さんの所有馬として
出走していました。
リーチザクラウンの現役時代の成績/戦績は?
リーチザクラウンの現役時代の
成績を見てみましょう。
通算成績は26戦4勝 [4.4.1.17]。
マイラーズカップ(G2)
きさらぎ賞(G3)
と重賞は2勝のみでした。
彼のデビュー戦は
伝説の新馬戦
と言われていて、リーチザクラウンは
2着に敗れるのですが、勝ったのは
後の皐月賞馬アンライバルド。
3着はG1・6勝の名牝ブエナビスタ
4着は菊花賞馬スリーロールスという
豪華メンバーでした。
かなりの期待を集め皐月賞は2番人気
菊花賞では1番人気を集めましたが
クラシックは、ダービーの2着が最高で
栄冠には届かず。
古馬になってからの成長が期待されましたが
5歳時に患ったのど鳴りや、その後の骨折で
あまり活躍できないまま引退しました。
リーチザクラウンの脚質は?
若駒時代のリーチザクラウンの武器は
卓越したスピードと、それを活かした
先行力。
逃げもしくは、2~3番手からの先行
という脚質でレースに臨んでいました。
レース動画を紹介
リーチザクラウンの初重賞勝利となった
2009年のきさらぎ賞をご覧いただきました。
後続に影を踏ませない圧倒的な走りを見せ
クラシック戦線に主役の1頭として臨みました。
この圧巻の走りで、能力の高さを示し、
後の種牡馬入りに繋げたと言えるでしょう。
まとめ
今回は、種牡馬リーチザクラウンについて
ご紹介しました。
現役時代は所々で高い能力を見せていたものの
病気やケガで、全能力を発揮できたとは
言えない馬でした。
その能力を受け継いだ産駒から、
自身が成し遂げなかったG1のタイトルを
獲得する馬が出てくるのか
注目してみてください。