本文に入る前に、ちょっとした
競馬あるあるを1つご紹介します。
日本ダービーが終わると必ずと
言っていいほど記事に記載される
内容があります。
最近のダービーならば、
約7,000頭の頂点
これは、その3年前に生まれた
サラブレッドの頭数。
一生に一度しか出走できない日本ダービーで
世代の頂点に立った重みを表す言葉として
定着しています。
競馬を盛り上げるために必要不可欠な
サラブレッドですが、
生産頭数約7,000頭は多いの?
少ないの?
って感じになりますよね。そんな疑問を
解決すべく、サラブレッドの生産頭数の
推移をご紹介していきます。
サラブレッドの生産頭数は日本で約7000頭!
先ほどもご紹介しましたが、現在の
日本でのサラブレッドの生産頭数は
年間約7,000頭。
9,000頭以上の繁殖牝馬が種付けされ、
受胎し、無事に誕生した頭数が
約7,000頭となります。
生産については、種牡馬に関する
こちらの記事をぜひご覧ください。
⇒種牡馬の産駒に特徴はある? 知っておきたい3つの基準
日本のサラブレッドの生産頭数は
どのように推移していて、
世界と比較するとどんな感じなのでしょうか?
90年代をピークに生産頭数は減少傾向に推移している
日本軽種馬協会が発表しているデータによると
1955年には600頭に満たなかった
サラブレッドの生産頭数。
高度経済成長と合致するように
1976年まで、年々増え続け、
8,500頭近くにまで到達します。
その後、しばらく停滞したものの
80年代後半から飛躍的に増え
サラブレッド、サラ系を合わせ
91年には10,000頭を突破しました。
バブル崩壊に歩みを合わせるかのように
翌92年をピークに減少の一途をたどっており
97年に9,000頭割れ、2005年に8,000頭割れ、
2012年に7,000頭割れとなっています。
現在は2012年を底にして、回復傾向。
2017年の生産頭数は7年ぶりに
7,000頭を突破しました。
■サラ系生産頭数の推移
サラ小計 | サラ | 準サラ | サラ系 | |
1955 | 660 | 558 | 19 | 83 |
1956 | 727 | 609 | 30 | 88 |
1957 | 817 | 702 | 32 | 83 |
1958 | 941 | 836 | 14 | 91 |
1959 | 1,031 | 931 | 17 | 83 |
1960 | 1,115 | 1,020 | 15 | 80 |
1961 | 1,237 | 1,131 | 12 | 94 |
1962 | 1,491 | 1,363 | 19 | 109 |
1963 | 1,767 | 1,616 | 21 | 130 |
1964 | 2,013 | 1,849 | 19 | 145 |
1965 | 2,165 | 2,025 | 18 | 122 |
1966 | 2,260 | 2,126 | 21 | 113 |
1967 | 2,617 | 2,466 | 27 | 124 |
1968 | 3,021 | 2,865 | 22 | 134 |
1969 | 3,746 | 3,540 | 23 | 183 |
1970 | 4,389 | 4,129 | 50 | 210 |
1971 | 5,065 | 4,838 | 50 | 177 |
1972 | 5,595 | 5,316 | 39 | 240 |
1973 | 6,173 | 6,014 | 31 | 128 |
1974 | 7,297 | 7,086 | 3 | 208 |
1975 | 8,113 | 7,800 | 313 | |
1976 | 8,470 | 8,218 | 252 | |
1977 | 7,968 | 7,734 | 234 | |
1978 | 7,780 | 7,573 | 207 | |
1979 | 7,712 | 7,536 | 176 | |
1980 | 7,726 | 7,557 | 169 | |
1981 | 7,867 | 7,691 | 176 | |
1982 | 8,072 | 7,922 | 150 | |
1983 | 7,977 | 7,855 | 122 | |
1984 | 7,694 | 7,585 | 109 | |
1985 | 7,629 | 7,510 | 119 | |
1986 | 7,649 | 7,562 | 87 | |
1987 | 7,765 | 7,662 | 103 | |
1988 | 8,311 | 8,233 | 78 | |
1989 | 8,751 | 8,646 | 105 | |
1990 | 9,319 | 9,225 | 94 | |
1991 | 10,054 | 9,968 | 86 | |
1992 | 10,407 | 10,309 | 98 | |
1993 | 10,188 | 10,109 | 79 | |
1994 | 9,987 | 9,899 | 88 | |
1995 | 9,212 | 9,149 | 63 | |
1996 | 9,045 | 8,990 | 55 | |
1997 | 8,668 | 8,617 | 51 | |
1998 | 8,493 | 8,455 | 38 | |
1999 | 8,527 | 8,475 | 52 | |
2000 | 8,622 | 8,571 | 51 | |
2001 | 8,807 | 8,763 | 44 | |
2002 | 8,747 | 8,689 | 58 | |
2003 | 8,554 | 8,506 | 48 | |
2004 | 8,261 | 8,233 | 28 | |
2005 | 7,981 | 7,951 | 30 | |
2006 | 7,669 | 7,646 | 23 | |
2007 | 7,523 | 7,503 | 20 | |
2008 | 7,370 | 7,352 | 18 | |
2009 | 7,474 | 7,463 | 11 | |
2010 | 7,120 | 7,113 | 7 | |
2011 | 7,076 | 7,071 | 5 | |
2012 | 6,828 | 6,824 | 4 | |
2013 | 6,836 | 6,833 | 3 | |
2014 | 6,888 | 6,885 | 3 | |
2015 | 6,847 | 6,844 | 3 | |
2016 | 6,907 | 6,906 | 1 | |
2017 | 7,080 | 7,079 | 1 |
サラブレッドの生産頭数は世界で約9万頭!
世界に目を移してみると、2016年の
サラブレッドの生産頭数は
約94,000頭。
日本は約7.3%のシェアで、アメリカ
アイルランド、アルゼンチンに次ぐ
世界で4番目に生産頭数が多い国となります。
世界の生産頭数は、2006年から2008年にかけ
120,000頭を超えていましたが、その後減少。
2015年に下げ止まり、徐々に増えつつある
という状況です。
サラブレッドの生産頭数の世界一はアメリカ
サラブレッドの生産頭数で、圧倒的な
数字で世界一となっているのが
アメリカ。
年間20,000頭以上を生産していて
世界シェアの20%以上を占めています。
日本の3倍以上の数字ですが、
80年代には年間50,000頭以上を
生産していたので、その頃に比べると
4割程度にまで落ち着いたことになります。
サラブレッドの寿命は何歳くらい?
国内で約7,000頭、世界で90,000頭が
1年間に生産されているサラブレッド。
何歳まで生きるのかという寿命に関する
正確なデータはありません。
それは、種牡馬や繁殖牝馬となった馬の
余生については、公開されていますが、
引退後に、それ以外の用途になった馬は
どこで何をしているかわからないからです。
健康に寿命を全うした場合には、
20歳~25歳ぐらいが平均寿命と言われており
30歳となると人間で言う100歳超えのような
超高齢となります。
競走馬の命については、こちらの記事も
ぜひご覧ください。
⇒競走馬の骨折の治療! 復活できなければ薬殺されるの?
まとめ
今回は、サラブレッドの生産頭数について
ご紹介してきました。
- 日本では年間約7,000頭を生産
- 92年をピークに減少傾向
- 現在、世界4位の生産大国
これが日本のサラブレッド生産の
現在位置となります。
- 世界では年間90,000頭以上を生産
- 世界一の生産国はアメリカ
この2点も一緒に覚えていただけると
生産通に見えるのではないでしょうか。
毎年、日本ダービーの頃には
生産頭数の数字が出てきますので、
少しだけ気にしてみてください。