ハーツクライという馬を
知っているでしょうか?
あのディープインパクトに
国内で唯一勝った馬です。
しかしそこまで目立って強い馬という
わけでもありませんでした。
病に苦しいながら力が発揮できない
レースも多かったのです。
しかししっかりと力を発揮することが
できればディープインパクトにさえ
勝てる力を持っていました。
今回はそのハーツクライについて
話していこうと思います!
ハーツクライの成績/戦績は?
まずハーツクライの成績/戦績から
見ていこうと思います。
生涯成績:19戦5勝
主な勝ち鞍:有馬記念、ドバイシーマクラシック
2004年1月3歳新馬戦でデビュー。
初戦をあっさり勝つと、
次走のきさらぎ賞では5人気で3着。
そして迎えた皐月賞ステップレースの
若葉Sでは2人気で1着に入り、
皐月賞への切符を手にします。
しかし本番の皐月賞では14着と大惨敗。
ダービーステップレースの京都新聞杯では
スズカマンボに勝ちダービーへと駒を進めます。
ダービーではキングカメハメハに
負けて2着となります。
秋初戦は神戸新聞杯から始動して3着。
菊花賞では1人気になります。
しかしデルタブルースの7着と終わり、
クラシックを手にすることは出来ませんでした。
そのあと、ジャパンカップでは10着、
有馬記念では9着と敗れています。
これで3歳の年を終えます。
明けて2005年初戦、大阪杯となります。
4人気ながらサンライズペガサスの2着になり、
次走は天皇賞春に、しかし5着に敗れます。
春最後の宝塚記念では11人気ながら
勝ち馬スイープトウショウに
首差の2着と惜しいレースになります。
秋初戦、ぶっつけで天皇賞秋に出走。
6着に敗れます。
ジャパンカップではアルカセットに
鼻差届かず2着。
G1でなかなか手が届かない惜敗が続きます。
迎えた有馬記念、
1人気はその年の無敗の3冠馬、
ディープインパクト。
このレースで先行策から早めに抜け出すと、
ディープインパクトの追撃を抑えて
初G1勝利となりました.
明けて2006年、ハーツクライ5歳の年です。
初戦にドバイシーマクラシックを選びます。
するとウィジャボードらに
4馬身差をつけての圧勝。
本格化を見せました。
そして7月にはキングジョージ6世&
クイーンエリザベスダイヤモンド
ステークスに出走。
ハリケーンランが1人気で
ハーツクライは2人気でした。
しかし3着に敗れました。
そして国内に帰ってきてのジャパンカップ。
ディープインパクトとの対戦が
楽しみにされました。
しかしハーツクライはレース前に喘鳴症を
発症していることが発表されて、
不安が残ることになりました。
レースでは10着と大敗して喘鳴症の影響が
もろに出てしまいました。
そして、現役引退が発表されました。
ハーツクライの獲得賞金は?
国内外で活躍したハーツクライ。
その獲得賞金はいくらなのでしょうか。
獲得賞金:5億5573万1000円
300万ドル
8万775ポンド
合計約9億円
国内外でG1勝利しましたハーツクライの
賞金は約9億円ほどで、10億円には
届きませんがその賞金は素晴らしいものです。
ドバイシーマクラシックの賞金が大きいですね。
ハーツクライ・伝説のレース動画を紹介!
国内外でG1勝利や数々の名馬相手に
勝負を繰り広げてきたハーツクライ。
そのハーツクライのレース動画を
いくつか紹介していきたいと思います!
1.ドバイシーマクラシック
まず一つ目にハーツクライの
海外G1勝利となった
ドバイシーマクラシックです。
ウィジャボードや、
アレクサンダーゴールドラン、
世界の名馬がそろうレースとなりました。
ハーツクライはこのレースで逃げ
という戦法を取ります。
前走有馬記念で前の競馬を
覚えたハーツクライ。
このレースでも積極的な
ポジショニングでレースを進めます。
4角でもハーツクライは持ったまま。
鞭も入れずに追ってくるコリアーヒルや
フォルスタッフに4馬身差をつけて圧勝。
世界に名をとどろかせました。
2.ジャパンカップ
2つ目にハーツクライが4歳時に
出走したジャパンカップです。
1人気は前年の古馬三冠を達成、
ゼンノロブロイ、2人気にはハーツクライ。
そして3人気にイギリスのアルカセット。
サンクルー大賞など世界のG1レースを
勝利しています。
その他にも国内勢はアドマイヤジャパン、
タップダンスシチー、ヘヴンリーロマンス、
海外勢はウィジャボード、
バゴなど素晴らしいメンバーが集結しました。
レースは、縦長の展開。
ゼンノロブロイは中団、
そしてハーツクライは後ろから2頭目。
かなり後ろのポジショニングとなります。
4角を回り、タップダンスシチーが
後続を離して逃げます、
そしてウィジャボードやゼンノロブロイ、
そして内からアルカセットが先頭に立ちます。
しかし残り100m猛然と馬群の隙間から
ハーツクライがするすると
ゼンノロブロイを交わして先頭の
アルカセットに猛然と迫ります。
しかし最後は鼻差届かず2着。
しかしその脚は日本馬の意地を見せつけました。
3.有馬記念
最後は当然、ハーツクライが
ディープインパクトを倒した有馬記念です。
1.3倍の1人気ディープインパクト。
2人気にはゼンノロブロイ、
3人気にはデルタブルース、
ハーツクライは脚質的に向かないと
みられて17.1倍の4人気でした。
しかしスタートして場内
驚きの事が起こります。
ハーツクライがなんと3番手追走。
全道から打って変わっての先行策。
奇策となりました。
当然ディープインパクトは後方から、
10番手前後の位置取りとなります。
4角あたりでハーツクライも追い出します。
そして外からまくるようにディープインパクト。
早めに抜け出したハーツクライを
とらえようとするディープインパクト。
しかしその差は縮まりません。
最後はハーツクライがディープの追撃を
半馬身かわして初G1勝利となりました.
ハーツクライの血統は?
ハーツクライの血統は
どのようなものなのでしょうか。
良血というイメージはありませんでしたが
改めてみていきたいと思います。
父:サンデーサイレンス
母:アイリッシュダンス
父のサンデーサイレンスは
誰もが知る超名種牡馬です。
ディープインパクトの父親でもあります。
母のアイリッシュダンスは
新潟大賞典や新潟記念などの
重賞を勝った馬です。
繁殖入り後は5年連続で
サンデーサイレンスがつけられて、
そのあと2年はエルコンドルパサー、
そして最後はダンスインザダークと
交配されましたが子供は出来ませんでした。
活躍馬はハーツクライぐらいです。
しかしアイリッシュダンスは
ハーツクライが活躍る前に亡くなってしまい、
ハーツクライのG1勝利を見届けることは
出来ませんでした。
ハーツクライの性格って?
ハーツクライは戦績的に安定しません
でしたがそれは性格的なものが
あったのでしょうか。
ハーツクライの気性は
サンデーサイレンスの子供らしく
やや荒くそれゆえ後方待機策と
いうこともありました。
しかしそこまで荒いということもなく、
サンデーサイレンス産駒にしては
落ち着いているほうだといえます。
ハーツクライの脚質は?
先行策で有馬記念を勝った
ハーツクライ。
しかしそれより前は直線で猛烈な
末脚を繰り出していました。
その脚質はいったい何なのでしょうか。
新馬戦ではほかの馬とのスピードの
違いから先行策を取りますが、
基本的には後ろからレースを進める
追い込み馬でした。
しかし有馬記念での先行策がはまり
それ以後、ドバイシーマクラシックや
キングジョージ、ジャパンカップは
すべて先行策を取ります。
気性的な成長もあって先行策が
できるようになったのでしょう。
したがってベストは
先行だったのではないかと思います。
ハーツクライの騎乗騎手は誰?
ハーツクライと言えばクリストフルメールの
イメージが有馬記念から強いですが、
ほかにはどのような騎手が乗ったのでしょうか。
ハーツクライには合計で
5人の騎手が乗っています。
- 武豊:4戦1勝(新馬戦)
- 安藤勝己:3戦2勝(若葉ステークス、京都新聞杯)
- 横山典弘:5戦0勝
- クリストフルメール:6戦2勝(有馬記念、ドバイシーマクラシック)
ビッグレース2勝は4歳時の天皇賞秋から
主戦を担ったクリストフルメール
による勝利ですね。
さすが世界の名騎手です。
ハーツクライの馬主は?
ハーツクライの勝負服は超有名ですよね。
その馬主について改めて
みていきたいと思います。
ハーツクライの馬主は社台レースホースです。
1980年設立で、それ以後は
日本の競馬界を支える超大型馬主です。
主な所有馬
- ゴールドアリュール
東京大賞典、フェブラリーステークス - サッカーボーイ
阪神3歳ステークス、マイルチャンピオンシップ - ザッツザプレンティ
菊花賞 - ジュニュイン
皐月賞、マイルチャンピオンシップ - ダンスインザムード
桜花賞、ヴィクトリアマイル - ネオユニヴァース
皐月賞、ダービー - ソウルスターリング
阪神ジュベナイルフィリーズ、オークス
ハーツクライの産駒は?
種牡馬入りしたあと、
沢山の子を輩出してるハーツクライ。
その産駒からハーツクライを
超すような子供は出ているのでしょうか。
2010年に子供がデビューした後、
コンスタントに活躍馬を出しており、
2013年から2017年まで種牡馬ランキングは、
5、3,3,4,4位と推移しており、
常に上位です。
G1勝ち馬もたくさん出しています。
これからも比較的楽しみな
種牡馬となっています。
主な活躍馬
- ジャスタウェイ
天皇賞秋、ドバイデューティーフリー、安田記念 - ワンアンドオンリー
ダービー - ヌーヴォレコルト
オークス - シュヴァルグラン
大阪杯、金鯱賞、アルゼンチン共和国杯 - タイムフライヤー
ホープフルステークス
ハーツクライが最強といわれるのは?
全盛期のハーツクライは
本当に最強といわれました。
その理由はやはり有馬記念で
ディープインパクトを完封してそのあとの
ドバイシーマクラシックでも
後続を4馬身離しての完勝。
キングジョージでも前年の凱旋門賞
勝ち馬のハリケーンラン、
ドバイワールドカップ勝ち馬の
エレクトロキューショニストと
猛烈な勝負を繰り広げて惜しくも
3着に敗れています。
しかしその力は国内外殿競馬場でも
活躍しており、全盛期のハーツクライは
本当に最強といわれていました。
まとめ
今回はディープインパクトに
唯一国内で土をつけたハーツクライに
ついて話してきました。
その実力は全盛期は本当に
世界でも有数の馬でした。
その実力はその当時ディープインパクトに
匹敵、もしくは凌駕するものだったと
思われます。
それゆえ余計にもう一度万全の状態で
ディープインパクトと対決してほしかったです。
喘鳴症に苦しんで最後は実力を
全然発揮できませんでした。
しかしその実力は産駒に十分継がれています。
世界でも活躍したジャスタウェイなど、
ハーツクライの血はつながっていくでしょう。
これからも産駒が楽しみです。