競馬は雨で中止になるの?レース開催の取り止めの条件!

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競馬は屋外で行われる
スポーツだけあって、
当然ながら天候による影響を
大きく受けます。

晴れの日もあれば
当然雨の中開催されることもあり、
特に梅雨時期においては
毎週のように雨の中で
競馬が開催されることも
珍しくありません。

そこで今回は
競馬が雨によって中止になるのか?
また、
もし競馬開催が中止になる場合は
どういった基準で決められるのか
といった点に注目して
見ていきたいと思います。

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競馬が雨で中止になるのはどの程度?

競馬開催は
基本的に雨の中でも行われますが、
時として悪天候を理由に
開催中止が行われることも
あるのは事実です。

ただ、その場合は
『風』や『雪』といった複合的な要因
によって中止になることが多く、
単純に『雨=中止』
といった図式にはならないため
注意が必要と言えるでしょう。

では以下で項目別に分けて
見ていきたいと思います。

雨でも開催される?

上記でも説明しましたが、
基本的にこれまでの競馬開催において
雨で中止になった前例はありません。

小雨程度ならもちろんのこと、
かなりの土砂降りであっても
あくまで雨のみであれば
レースは行われます。

特に冬場の冷たい雨に打たれながら
我々に熱いレースを見せてくれる
競走馬と騎手に対しては、
本当に頭が下がる思いですね。

では次に、
実際に開催が中止になる条件について
見ていきましょう。

 台風によるレースの中止

特に夏場の小倉競馬場で多いのが
この『台風』による開催の中止です。

小倉競馬場が存在する福岡県北九州市は
ちょうど本州と九州地方の境目にあり、
気圧的に台風の通り道になりやすい
こともあって、
毎年1~2回は台風による開催中止が
見られます。

中止になる大きな理由として、

『競馬場への交通機関の乱れ』

『空港や高速道路封鎖による
馬と騎手の輸送ができない』

といった2点が大きく、
台風の発生情報が出ると
基本的には前日発売を行わない
ことがほとんどだけに、
競馬ファンとしてこの時期は
気を揉むことが多いですね。

次は、
『雪』による開催中止について
見ていきましょう。

 大雪によるレースの中止

出典:http://blog.jra.jp/

開催中止の理由として一番多いのが、
この『大雪』による影響です。

特に芝コースは雪が積もると
競走馬が滑って転倒する可能性が高くなり、
積雪の量によっては
コースが凍ってしまうことも
珍しくありません。

また、雪の中での開催は
雨と比べて視界が極端に狭くなる
こともあって、
馬だけでなく騎手の危険性が高くなるため、
コースが白くなるくらいの
積雪が見込まれる場合は
中止になる可能性が限りなく高い、
と言っていいでしょう。

1~2月の東京開催、
さらには同時期の小倉開催も
雪による影響を受けやすいだけに、
今後は競馬開催スケジュールの見直しも
必要かもしれませんね。

競馬が雨天で中止になったらどうなるの?

雪や台風による豪雨の影響によって
競馬開催が中止になった場合、
基本的にその開催を別日に行うことが
義務付けられていますが、
その際に行われる競馬開催には
『代替競馬』と『続行競馬』の
2パターンがあります。

同じように見えるかもしれませんが、
全く内容が異なる条件での開催だけに、
ここではその違いについて
見ていきたいと思います。

代替競馬

天候の影響やストライキといった
『人』に原因がない開催中止の場合、
その競馬の開催を後日に振り替えが可能で、
その日のレースが全て中止で振り替えた場合
の競馬を『代替競馬』と呼びます。

基本的に土・日曜日で開催される中央競馬では、
その翌日の月曜日に
代替競馬が行われるのが一般的で、
その場合は出馬投票をやり直さずに
行われますが、
翌週以降に順延された場合は
公正確保の観点から
出馬投票をやり直しての開催となります。

次は、『続行競馬』について
説明したいと思います。

続行競馬

既に何レースかのレースが
行われていながら、
途中で悪天候などによって
開催が打ち切られた場合、
代替競馬と同じく競馬開催日の翌日に
残りのレースが行われることがあり、
これを『続行競馬』と呼びます

代替競馬と比べると少ないですが
、近年では2011年2月12日の小倉開催で
3レース以降降雪が激しくなった結果、
2月14日に続行競馬が行われました。

この続行競馬には
『消化されたレースが開催予定の
1/2でなければならない』
といったルールがあるのを覚えておくと、
後々約に立つかもしれませんね。

雨に強い馬は?

出典:https://keiba-times.com/

人間のスポーツの世界でも
悪天候に強い選手がいますが、
それは競馬の世界においても同じで
雨に強い馬というのが存在します。

ただ、競馬の世界においての
『雨に強い馬』というのは

『雨が降っている状態の馬場』
を得意とする馬と、

『雨の影響が残って重たい馬場』
を得意とする馬の2パターンがあるため、
それぞれ分けて考えておく必要が
あるでしょう。

前者については、雨が降って
『滑りやすい馬場を苦にしない馬』
といったニュアンスで、
基本的に芝との接地面が少ない
蹄の小さい馬の方が得意にしている
傾向にあります。

後者については、雨によって
『力のいる馬場を得意とする馬』
といったニュアンスになり、
馬体が大きくダートでも走れるような
パワータイプの馬が得意な傾向が強く
パドックで蹄の形や馬体の大きさを
チェックする際に参考になるかも
しれませんね。

次は、雨に強い『騎手』
について見ていきましょう。

雨に強い騎手は?

あくまで主観的な考え方にはなりますが、
雨に強い騎手というのは
『雨で悪くなった馬場状態を見極められる騎手』
と言い換えることもできそうです。

そういった考えを基に
今回は武豊騎手M.デムーロ、C.ルメール
両外国人騎手を含めた3人を挙げたいと思います。

昨年秋のGⅠ戦線は
悪天候に加えて季節外れの台風の影響で、
過去に例がないくらいの不良馬場での
レースが多かったですが、
その中でひと際光る存在感を見せたのが
上記の3騎手でした。

武豊騎手は不良馬場の天皇賞・秋
1番人気のキタサンブラック
騎乗していましたが、
スタートでゲートに頭をぶつけて
出遅れる不利がありました。

しかし本来であれば他の騎手が避ける
内ラチ沿いに馬を導くと、
道中は内を通って進出して
出遅れの不利を帳消しにして
直線早々と先頭に立ちながら
今度は馬場のいい外に馬を導くと
そのまま後続を振り切る
非常に強い競馬を見せました。

M.デムーロ騎手も極悪馬場に加えて
全馬未経験の3000m戦となる菊花賞で
1番人気のキセキに騎乗して、
先行集団が激しく入れ替わる展開の中を
後方でジックリ脚を溜めて大外に持ち出し、
伸びあぐねる他馬を尻目に突き抜けての
完勝を飾りました。

どちらもの馬の能力と馬場適性を
信じていたからこそ可能な騎乗で、
馬の能力に加えて騎手の手腕も
光った1戦でした。

最後にC.ルメール騎手
雨の影響で重馬場開催となった秋華賞で
3番人気のディアドラに騎乗し、
外枠スタートから道中はインで脚を溜め、
直線では再び馬場のいい外に出す
F1レーサーのような手綱捌き
ゴール前差し切っての勝利でした。

どこを通ったら一番伸びるかを
分かっているかのような騎乗で、
この3騎手は良馬場でも
実績を残しているだけに、
トップジョッキーはどんな条件でも強い
といったことが理解できるのでは
ないでしょうか。

では、今度は若干見方を変えて
『血統』に注目してみたいと思います。

雨に向いている血統は?

雨が得意な血統を説明する際に、
ピンポイントに種牡馬を上げていくよりは
全体的な産駒傾向で見ていったときに
優秀な結果を残している事実から、
今回は『ノーザンダンサー系』
取り上げたいと思います。

かつての日本競馬界で
一時代を築いたノーザンテーストを始めとした
ノーザンダンサー系種牡馬ですが、
代種牡馬サンデーサイレンスの台頭によって
日本の競馬が一気に『スピード化』した結果、

『パワー』や『持続力』に富みながら
『瞬発力』に欠ける産駒が多い
ノーザンダンサー系種牡馬は
徐々にその活躍の場を失いつつありました。

しかし時代の流れと共に、
母父としてもそのパワーと持続力を
伝えていった結果、
サンデーサイレンス系産駒が最も得意とする
『一瞬の切れる末脚』が殺されてしまう
雨の影響を受けた重馬場において、
その影響力は今もなお健在と言って
問題ないと思います。

近年日本での活躍馬が目立つ
ノーザンダンサー系種牡馬として
ハービンジャー、ローエングリンクロフネ
などがおり、
雨が降った場合これらの血統を持つ馬は
要注目と言えそうですね。

次は雨の競馬における
『脚質』に注目したいと思います。

雨に脚質は関係がある?

出典:http://www.glassracetrack.com/blog/

雨の影響を受けた競馬における脚質
についてですが、
これは『馬場の荒れ具合』が
大きく影響してくると思います。

馬自身は雨などの天気に関係なく
いつもと同じポジションで
レースを進めることが多いですが、
同じポジションからでも
馬場状態によって直線の伸びが
変わってくるのは当然でしょう。

馬場の荒れ具合によって
脚質の有利・不利は変わることもあり、
ここからは雨による脚質の傾向について
見ていきたいと思います。

雨の芝の状態・重馬場は不利?

雨の日に行われる競馬で
特にその影響を受けやすいのが
『芝』のレースですが、
基本的には
全ての馬にとって不利に働くと考えて
問題ないでしょう。

個人的には、
その度合いが大きいか小さいか
の違いだけだと思います。

競走馬にも個体差があり、
雨が降ってもほとんど気にしない馬もいれば、
雨粒が体に当たっただけでも
やる気をなくすような馬もおり、
そこまでをパドックで見抜くのは難しいですが、
こういった事実を知っておくだけでも
参考にはなると思います。

雨は先行が有利?

これに関しては
『時計の掛かる馬場』
になっているかどうか、
が大きく影響していると思います。

現在の日本競馬は
馬場状態に関わらず先行馬が有利
と言われていますが、
そこに『雨』という要素が加わって
スピードが全く活かせない馬場
になればなるほど先行馬が有利
になるのは間違いないでしょう。

ただ、ダートに関しては逆で、
雨で重馬場になると時計が速くなる
こともあって
先行馬にとっては不利になります。

ダートの先行馬に関しては
良~稍重馬場までがベスト
であると言えそうですね。

雨は逃げが有利?

これに関しては、
まず下の映像を見てもらいたいと思います。

この日はかなり雨が降った影響で
過去に例を見ないくらいの不良馬場となっており、
芝コースに関しては
どこを通っても同じような状態でした。

そうなると直線での末脚
といったものは全く必要なくなり、
いかに道中前にいるかが好走条件となるため
このレースのような結果となるわけですね。

全てのレースがこうなるわけではないですが、
雨の日の逃げが有利というサンプルの一つ
としては非常に分かりやすいレース
ではないでしょうか。

雨は差しが有利?

基本的に
『末脚』が封じられてしまう差し馬は
雨の馬場においては不利
と思われがちですが、
これには馬場状態が大きく影響してきます。

競馬場のコースというのは
多くの馬が走ることが多い
『内側』から荒れていくことがほとんどで、
馬場の外に向かうほど荒れてないコースが
多く残っています。

不良馬場まで悪化してしまうと内も外も
ほとんど変わらなくなってしまいますが、
稍重程度の『脚抜きのいい重馬場』であれば
差し馬にとってはそこまで不利とはならず、
馬場状態の見極めが非常に重要となるのは
間違いないと思います。

今度は『枠順』による有利・不利
について見ていきたいと思います。

雨は内枠と外枠どちらがいい?

出典:https://keibasevendays.com/

レースの開催が進むことによる
馬場悪化については上記で述べたように
内側から馬場が荒れていくことで
比較的外枠が有利になる
といった傾向が出やすいですが、

雨による馬場悪化の場合、
特に不良馬場まで悪化した場合に関しては
内枠が有利になるといった
逆転現象が起こります

雨による馬場悪化は
コース全体でほぼフラットに悪化するため
内を通っても外を通っても
ほとんど同じような脚しか使えなくなり、
結果少しでも短い距離を走ることができる
内枠の方が有利になる
といった図式が理解できると思います。

『使用による悪化』なのか、
それとも『天候による悪化』なのかを
しっかり分けて考えておくことが
非常に重要と言えそうですね。

では、雨による競馬開催が
馬券に与える影響というのは
どれくらいのものなのでしょうか?

雨だと荒れるってホント?

長く競馬を続けている人ほど、

『天気の悪い日ほど馬券荒れる!』

といった考えを持っている人が
多い気がしますが、
果たしてこれは正解なのでしょうか?

個人的には、
半分正解で半分は間違いではないか
と思ってます。

競走馬の中には個体差があり、
雨を嫌う度合いにも差があるのは
上記に述べたとおりですが、
もし1番人気馬が激しく雨を嫌う馬で、
逆に人気のない馬が
それほど雨を気にしない馬が多いといった
メンバー構成だった場合、
結果はどうなるでしょうか?

言うまでもないと思いますが、
雨の日に荒れやすいレースと言うのは
こういった図式の時に
発生するものであると思います。

逆に1番人気馬が
ディープインパクトキタサンブラック
といった雨を全く苦にしない馬であれば、
雨の競馬においても
平穏な決着に終わる可能性が高い
ともいえる訳ですね。

競馬新聞の印などは『良馬場前提』
でつけられたものが多いだけに、
漠然としたイメージだけで
馬券検討に臨むのではなく、
各々の馬の『個性』に注目するのが
高配当をゲットする上での近道
言えそうですね。

雨でも観戦できる?

出典:https://www.youtube.com/

競馬のレースは雨でも開催されるため、
当然ながら雨でも観戦は可能です。

ただ個人的に
テレビでレースを見ていて気になるのが
GⅠなどスタンドが一杯になるレースでの
『傘を差しての観戦』です。

それほどスタンドが混みあってない状態
でしたら傘を差しての観戦でも
それほど問題ないと思いますが、
動きが取れない状態で傘を差すのは
正直マナー違反だと思います。

傘を広げれば
それだけ後方にいる人の視界が遮られ、
せっかくスタンドで見ていても
レースが見えない人もいるでしょうし、
傘の柄の部分などが周囲の人に当たって
怪我をする危険性も考えられます。

雨が降っているときは
レインコートなどを着ての観戦や、
自分のように指定席で濡れることを気にせず
ゆっくりくつろいで観戦することを
おススメしたいと思います(笑)。

まとめ

かなり長くなってしまいましたが、
競馬も『屋外で行われるスポーツ』だけに
他のスポーツと同じく天候の影響、
特に雨の影響を大きく受ける
といったことが伝わったのでは
ないでしょうか。

ただ、雨の日のレースにも
昨年の天皇賞・秋のように
良馬場でのレースとはまた違った面白さ
が十分に詰まっており
そういった部分も競馬の面白さの一部
ではないかと思います。

梅雨時期になると
気分が滅入りがちになりますが、
そういった時ほど
競馬のレースでストレスを発散するのも
新しい楽しみ方かもしれませんね。

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