今回ピックアップした1頭は、ルーラーシップ。
ダービー馬の父を持ち、母と祖母は
オークス馬にして、繁殖牝馬としても
大成功を収めている馬。
競走馬としてだけでなく、種牡馬としての
活躍も期待されて誕生した馬と
言えるでしょう。
日本競馬界のど真ん中の血統を持った
ルーラーシップの産駒の特徴や成績を
探っていきたいと思います。
ルーラーシップの個性は、どのように
子供たちに遺伝しているのでしょうか?
現役時代の特徴も踏まえて、
ご紹介していきます。
ルーラーシップの産駒!子供を5頭紹介
2013年から種牡馬入りし、
現在3世代目のこどもがデビューしている
ルーラーシップ。
まずは、彼の代表的な産駒を
ご紹介します。どんな子供がいるのでしょう?
(2018年7月25日現在の記録です)
■ルーラーシップ血統表
キングカメハメハ | Kingmambo |
マンファス | |
エアグルーヴ | トニービン |
ダイナカール |
1.キセキ
キセキ(牡)2014年産
母:ブリッツフィナーレ
母父:ディープインパクト
父ルーラーシップに初重賞となる
G1菊花賞のタイトルを
もたらした代表産駒。
不良馬場で重賞を2勝した父の
特徴を受け継いだかのように
極悪馬場で快勝しました。
2.ダンビュライト
ダンビュライト(牡)2014年産
母:タンザナイト
母父:サンデーサイレンス
キセキと同じく初年度産駒の1頭。
クラシックにフル参戦して
3着、6着、5着と勝ちきれずに
いましたが古馬となっての初戦
AJCC(G2)で重賞初制覇を達成。
古馬になってから重賞勝利を重ねた
父と似た成長曲線を描いています。
3.リリーノーブル
リリーノーブル(牝)2015年産
母:ピュアチャプレット
母父:クロフネ
2年目産駒の牝馬。重賞勝利は無いものの
阪神JF2着、桜花賞3着、オークス2着と
世代トップの能力を示しています。
父のような成長力を発揮できれば
大きな舞台でさらなる飛躍が見られそうです。
4.サンリヴァル
サンリヴァル(牡)2015年産
母:アンフィルージュ
母父:アグネスタキオン
2018年の皐月賞で2着に粘った
サンリヴァルは母方の祖母も
オークス馬というクラシック配合。
先行しての粘り込みが武器の馬です。
現在は故障で休養中ですが、
騎手に従順なタイプなので
小回りコースで魅力を発揮しそうです。
5.テトラドラクマ
テトラドラクマ(牝)2015年産
母:リビングプルーフ
母父:ファルブラヴ
現時点では牝馬で唯一の重賞ホースが
このテトラドラクマ。
気分屋なのか、なかなか成績が安定しないのが
ルーラーシップ産駒らしいのかもしれません。
まだ3世代目がデビューした所なので
重賞は3勝(うちG1が1勝)ですが
クラシックを賑わせる馬が出ているので
今後も良い繁殖牝馬を集められそうです。
ルーラーシップ自身が4歳、5歳でも
活躍したので、子供も成長力を
持っている可能性が高いでしょう。
古馬戦線でも注目していきたい
種牡馬と言えそうです。
ルーラーシップ種牡馬としての成績/戦績は?
2016年に産駒がデビューした
ルーラーシップの種牡馬としての
成績を見てみましょう。
2017年のサイアーランキングが
12位
2世代だけなので、上位の馬より
出走頭数が少ない中では
かなり奮闘していると言えるでしょう。
世代別の成績を見ても、
最初の2世代はいずれも5位に
つけているので、及第点の
成績は残しています。
ルーラーシップ種付け料は?
父と同じ社台スタリオンステーションで
繋養されているルーラーシップの
2018年の種付け料は400万円。
成長力のある血統なので、古馬となって
活躍する馬が増えてくると
まだまだ上昇しそうです。
ルーラーシップの馬主は?
日本を代表する牧場・ノーザンファームで
生産されたルーラーシップ。
こちらも日本を代表するクラブ法人
サンデーレーシングの所有馬として
450万円/一口で募集され、
一口馬主の馬として走りました。
引退後は、先ほどご紹介したように
社台スタリオンステーションで
繋養されています。
社台グループを代表する母系を持つだけに
グループのトップの場所で
丁寧に守られていると言えそうです。
ルーラーシップの現役時代の成績/戦績は?
最後にルーラーシップの現役時代の
戦績をご紹介しましょう。
G1:クイーンエリザベス2世カップ (香港)
G2:日経新春杯、金鯱賞、AJCC
G3:鳴尾記念
国内でG1には届きませんでしたが、
5歳時に香港で念願のタイトルを奪取。
その後、国内G1で
2着、3着、3着、3着と
勝ちきれないものの期待に違わぬ
能力を見せてくれた馬でした。
通算成績は20戦(8.2.4.6)
5歳時には3着を外さない成績でした。
ルーラーシップは出遅れ癖があった?
ルーラーシップの競走成績を見ていると
出遅れ。。。
の文字が非常に多く見られます。
特に香港でG1制覇した後の
国内のレースは、すべて出遅れ。
それでも最後に猛然と追い込んで
馬券圏内に入るだけに
出遅れなければ最強!
との呼び声もあった個性派でした。
ルーラーシップの脚質は?
現役時代のルーラーシップの脚質は
10番手付近から進めて、末脚を
発揮する差しタイプ。
ほとんどのレースで上がり3Fが
トップ3に入る末脚を披露しています。
ただし、末脚勝負しかできない
タイプではなく、展開によっては
4~5番手追走もできる馬でした。
どの位置につけても長く良い脚が
使えるタイプだったと言えそうです。
レース動画を紹介
■2012年クイーンエリザベス2世カップ
3番手で追走し、直線で内から抜け出すと
後続を突き放して、悲願のG1制覇を
海外で達成しました。
■2011年金鯱賞
不良馬場で出遅れるという痛恨の展開。
粘る皐月賞馬のキャプテントゥーレや
後のグランプリホース・アネーストリーを
見事に差し切り優勝。
重馬場巧者っぷりを見せつけました。
まとめ
今後の活躍が一段と期待される種牡馬
ルーラーシップをご紹介しました。
超良家のおぼっちゃんでありながら、
遅咲きの苦労人といった現役時代を経て
種牡馬として順調に歩み出した所です。
日本競馬が誇る良血にも関わらず
サンデーサイレンスの血を持っていないため
多くの繫殖牝馬を確保できる
メリットを持っている馬なので
これから大物を輩出してくれるかも
しれません。
これを機にルーラーシップ産駒に、
より一層注目してみてください。