競馬のG1の意味とは?他のレースとの違いや凄さを徹底解説

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競馬の世界で生きる人たちにとって、
『GⅠ』というのは目指すべき
最終目標であると同時に、
我々競馬ファンにとっても
他のレースとは違う大きな意味を持つ
レースです。

厳しい競争を勝ち抜いた一部のサラブレッド
のみが出走することが許され、
さらにその中でたった1頭だけが
栄冠に輝くことができるといった事実は、
勝ち馬のその後の競走生活や繁殖生活
にとっても非常に大きな意味を
持つことにもなります。

今回はGⅠレースの持つ大きな『意味』
といったものに注目して、
他のレースとは明らかに異なるその性質を
解説していきたいと思います。

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競馬のG1レースとはどのようなもの?

出典:https://www.youtube.com/

競馬において『GⅠレース』というのは、
強い馬しか出走することが許されず、
勝った馬に対して与えられる『GⅠ馬』
といった称号は、
その後種牡馬や繁殖牝馬になっても
燦然と輝く『勲章』となります。

また、我々競馬ファンにとっても
GⅠレース前に演奏される『ファンファーレ』
を聞くと他のレースとは違って
一気に気持ちが高揚するように、
非常に『特別感』のあるレースであるのは
間違いないでしょう。

ここではまず、GⅠレースを目指す上での
厳しい道のりについて順を追って
見ていきたいと思います。

G1レースに出場への道のりは大変なの?

GⅠレースへ出走する方法は
以下の2つがほとんどとなっており、

『獲得賞金上位』『優先出走権所持』

のどちらかの条件を満たして
初めて出走が認められます。

獲得賞金を早めに確保するには、
それなりに早い段階でデビュー
しておくことが必要となり、
以前と比べて近年のGⅠ勝ち馬のデビューが
早くなっているのは偶然ではないでしょう。

昨年の日本ダービー勝ち馬レイデオロや、
今年の日本ダービー勝ち馬ワグネリアン
2歳時に重賞を勝利して既にGⅠ出走への
獲得賞金をクリアしており、
年明けからクラシック(日本ダービー)を
最大目標にして結果を残したように、

現在の日本競馬においては『能力の高さ』
に加えて『仕上がりの早さ』といったもの
も同じくらい重要な要素と言えそうです。

また上位馬に優先出走権が与えられる
『トライアルレース』に関しても
ある程度の賞金を加算しておかないと
出走することすらできない可能性があり、
GⅠレースを目指す上で『賞金の重要性』は
非常に大きいものではないでしょうか。

最高峰のG1レースに出れるチャンスはどのくらい?

出典:https://umanity.jp/

ここでは『最高峰のレース』というのを、
『日本ダービー』『有馬記念』といった

全てのホースマンが目標とするレース

だと仮定して説明していきたいと思います。

こういった大レースはほとんどの陣営が
かなり早い時期から最大目標とするため、
その目標に向かうまでのレースの段階で
既に勝負が始まっていると言っても
過言ではありません。

特に古馬GⅠであれば複数回出走する
チャンスがありますが、
3歳の『クラシックレース』は
一生に一度しか出走できず、
さらに同世代の中で『18頭』という
限られた枠の中に入る必要があるため、

最高峰のGⅠに出走するチャンスが
決して大きいものでないことは
理解してもらえるのではないでしょうか。

  • デビューの時点から他馬より
    抜けている『高い能力』
  • 確実に賞金を加算できるレースに
    出走する『順調度』
  • そして大目標のレースまでにもう一段
    レベルアップする『成長力』

全てが揃って初めて出走することが叶う
最高峰のGⅠレースは出走するだけでも
十分『ステータス』となる存在と
言えそうですね。

年間のG1レースを紹介

現在の日本の競馬において、
GⅠレースは年間で24レースが存在します。
(障害のJ・GⅠレースは除く)

以下に全GⅠレース名とその条件を
紹介したいと思います。

フェブラリーS 4歳以上 ダ1600m
高松宮記念 4歳以上 芝1200m
大阪杯 4歳以上 芝2000m
桜花賞 3歳牝 芝1600m
皐月賞 3歳牡牝 芝2000m
天皇賞・春 4歳以上 芝3200m
NHKマイルC 3歳牡牝 芝1600m
ヴィクトリアマイル 4歳以上牝 芝1600m
オークス 3歳牝 芝2400m
日本ダービー 3歳牡牝 芝2400m
安田記念 4歳以上 芝1600m
宝塚記念 3歳以上 芝2200m
スプリンターズS 3歳以上 芝1200m
秋華賞 3歳牝 芝2000m
菊花賞 3歳牡牝 芝3000m
天皇賞・秋 3歳以上 芝2000m
エリザベス女王杯 3歳以上牝 芝2200m
マイルCS 3歳以上 芝1600m
ジャパンカップ 3歳以上 芝2400m
チャンピオンズC 3歳以上 ダ1800m
阪神JF 2歳牝 芝1600m
朝日杯FS 2歳牡牝 芝1600m
有馬記念 3歳以上 芝2500m
ホープフルS 2歳牡牝 芝2000m

100回以上の歴史を誇る天皇賞に対して、
2016年にGⅠに格上げされた大阪杯や
昨年GⅠとなったホープフルSなど、

GⅠレースとしての『重み』には
差があるかもしれませんが、
それでも多くの馬が『GⅠ馬』といった称号
を目指して目標とするこれらのGⅠレースは
我々競馬ファンからしても大きな存在
であるのは間違いないと思います。

G1での競馬の三冠はこんなにすごい!

出典:https://middle-edge.jp/

上記でも軽く説明しましたが、
日本のGⅠレースの中には3歳の牡馬・牝馬が
生涯でたった一度だけ出走することができる
『クラシックレース』といったレースがあり、

牡馬三冠……皐月賞・日本ダービー・菊花賞

牝馬三冠……桜花賞・オークス・秋華賞

となっています。

細かく言えば、牝馬三冠最終戦の秋華賞は
『クラシックレース』ではないですが、
牝馬三冠として競馬ファンにも
認知されているため、
同等の扱いで考えても問題ないでしょう。

以下ではそれぞれ牡馬と牝馬に分けて
その詳細を説明していきたいと思います。

JRA3歳クラシック三冠を紹介

これまで牡馬クラシック三冠を達成したのは
日本の長い競馬界の歴史を見ても
7頭しかおらず、
その全てを制するのがどれだけ大変かが
理解できると思います。

かつて牡馬クラシック三冠レースは
以下のように表現されていました。

  • 皐月賞…一番『速い馬』が勝つ
  • 日本ダービー…一番『運のいい馬』が勝つ
  • 菊花賞…一番『強い馬』が勝つ

かつてウィンストン・チャーチルが語った

『ダービー馬のオーナーになることは、
一国の宰相になるよりも難しい』

といった言葉がありますが、
ダービーを『運のいい馬』が勝つというのは
この言葉から来ている面もあるのかも
しれないですね。

皐月賞は2000mという『距離』から、
菊花賞は夏を越してのレースであることと、
3000mでスピードに加えてスタミナも含めた
『総合力』が問われることからこういった形
で語られたのではないでしょうか。

これらを全て制して『三冠馬』となった
過去の7頭の名馬は、
本当の意味での『強さ』を兼ね備えた存在
であったのは間違いなく、
だからこそ歴史に残って長く
語り継がれる存在になっているのだと
思います。

次は牝馬のクラシック三冠レースを
見ていきましょう。

過去の牡馬クラシック三冠馬の中でも
全てがワンサイドゲームの圧倒的勝利だった
ナリタブライアンが最も有名だと思います。

ナリタブライアンとは?産駒と成績&伝説のレース動画を紹介!

こちらの記事内の動画で
その圧倒的強さを感じてほしいと思います。

 JRA3歳牝馬クラシック三冠を紹介

かつての牝馬三冠レースの最終戦は
エリザベス女王杯となっており、
1996年に秋華賞が新設されてからは
こちらが牝馬三冠の最終戦としての役目を
引き継ぐ形となりました。

これまで牝馬三冠を達成したのは
牡馬三冠と比べてさらに少ない4頭で、

牡馬と比べて体調管理の面での難しさが
この偉業の難しさをさらに強調しているので
はないでしょうか。

  • 阪神外回り1600mの桜花賞では
    牝馬らしい『末脚の切れ』
  • 2400mのオークスでは
    スピード&スタミナ両方の『総合力』
  • そして内回り2000mの秋華賞では
    小回りにおける『器用さ』

その難易度で言えば
牡馬三冠よりさらに高い
と言っても過言ではないかもしれません。

ジェンティルドンナ以外の3頭が
牡馬相手に結果を残せなかっただけに、
その後牡馬相手にGⅠを4勝した
ジェンティルドンナの偉大さがより
一層強くなりますが、
今後もこういった強い三冠牝馬の誕生に
期待したいところですね。

他のレースをご紹介!

どうしてもインパクトの面では
GⅠには劣ってしまいますが、
GⅡ・GⅢといった『重賞レース』を
勝利することも競馬関係者からしてみれば
非常に困難であると同時に素晴らしい栄冠
であることに変わりはなく、

これまで多くの名馬が名レースを
演じてきた歴史がそれを証明しています。

ここではそれぞれのレースの特徴と共に
紹介していきたいと思います。

 GⅡレースとは?

出典:https://blog.goo.ne.jp/ochanblue

現在日本の競馬においてGⅡレースは
年間で34レース行われており、
その特徴として

『GⅠの前哨戦としてのレース』

であることが多い傾向にあります。

それに伴ってレースレベルも
自然とそれなりに高いものとなり、
GⅠ馬の本番前の一叩きや
クラシックの出走権を目指す素質馬が
集まりやすいのも特徴の一つと
言えるでしょう。

近年大阪杯とホープフルSがGⅠに昇格したのも
これを証明するもので、

  • ドバイを目指す馬がステップとなる
    『京都記念』『中山記念』
  • 夏の北海道で行われる『札幌記念』
  • 秋のGⅠシリーズ開幕前に行われる
    『毎日王冠』

なども毎年好メンバーが揃うことが多く、
競馬ファンの注目度も年々高くなっています。

  • サイレンススズカの『毎日王冠』
  • ナリタブライアンvsマヤノトップガン
    の『阪神大賞典』

といった名勝負も
これまで数多く輩出しており、
レースに合わせてセットで覚えておくと
非常に分かりやすいかもしれませんね。

GⅢレースとは?

出典:http://turfdust.cocolog-nifty.com/blog/

GⅡレースと比べるとメンバーレベルや『格』
はどうしても低くなってしまいますが、
それでもOP特別レースとGⅢレースの間には
目に見えない『大きな壁』が存在し、

やはり『重賞馬』といった肩書きは
競走馬にとって非常に大きいものがあるのは
間違いないでしょう。

現に騎手の世界においても
デビューから引退まで一度も重賞を勝てずに
引退する騎手も非常に多く、

『馬の世界』でも『人の世界』でも、
たとえ重賞の中で一番ランクが低くても
それが大きな『勲章』であるのは
間違いないと思います。

近年はあまり見られませんが、
桜花賞の最重要トライアルレースである
チューリップ賞が2018年からGⅡレースに
格上げされたように、
GⅢレースでもレベルの高いレースは存在し、
そういった馬を見つけておくと
後々GⅠレースで美味しい馬券にありつける
可能性も高くなるかもしれませんね。

まとめ

今回は他のレースと比べての

GⅠレースの『凄さ』や『意味』

について説明してきましたが、
多くの強豪と呼ばれる馬が一堂に会して
全力でその能力をぶつけ合うことから、
GⅠレースで感動的な場面が多く見られるのは
ある意味『必然』と言って問題ないでしょう。

その中でこれまでの歴史と伝統が詰まった
『クラシック三冠』を達成した
過去の三冠馬・三冠牝馬はまさに
競馬界の歴史の中で我々の記憶の中に
残り続ける存在と言っていいでしょう。

毎年そんな名レースに立ち会える
我々競馬ファンは非常に恵まれた環境に
置かれていることをしっかり理解して、

GⅠレースで自分が応援する馬は
結果がどうあれ最後までしっかり追い続けて
見ていきたいところですね。

過去の日本競馬界の中で三冠を達成した
歴史的名馬を以下の記事にまとめています。

競馬のクラシックで三冠は?過去に実現した名馬の一覧!

その歴史的偉業を映像と共に
チェックしてみてほしいと思います。

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